2020年12月13日日曜日

(3年生宗教)明日ありと 思う心の仇桜

 こんにちは。副校長の龍です。

「明日ありと 思う心の仇桜 夜半に嵐の 吹かぬものかは」

このことばは、親鸞聖人が詠まれたと伝わる和歌です。


今日の授業では、この和歌を取り上げて、いのちについて考える授業が行われていました。

親鸞聖人が9歳のとき、仏門に入られる決心をされ、天台座主をお訪ねになられました。すでに夜だったので、「明日の朝になったら得度の式をしてあげましょう」と言われ、聖人は「明日まで待てません」とおっしゃられ、そのとき詠まれたのがこの歌と伝わっています。

この歌の意味は、「今美しく咲いている桜を、明日も見ることができるだろうと安心していると、夜半に強い風が吹いて散ってしまうかもしれない」ということです。

自分の命を桜の花にたとえ、「明日自分の命があるかどうか分からない、だからこそ今を精一杯大事に生きていきたい」との思いが込められています。

宗教の先生から、「様々なことをついつい先延ばしにしてしまう私たちにとって『今』の大切さを教えてくれる和歌ですね」とお話があり、

「もし明日いのちが終えるとしたら、あなたは誰に何を伝えたいですか?」と質問されていました。

子どもたちは、「お母さんに有難うと伝えたい」「お家の人と楽しいことをしたい」と真剣に考えていました。

私たちの毎日の生活は、かけがえのないたくさんの思いに支えられています。

「当たり前」のできごとは、あることが難しいとても「有難い」こと。

その毎日の生活を支えてくれるたくさんの人に感謝して、毎日の生活を送っていきたいものですね。